さいせい
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シリーズ加賀12
実は私、10代の頃に室生犀星が好きで好きで、
B0サイズの絵を描いたのが県立美術館で展示されたりして、当時その様子が新聞にも「これが高校芸術だ!」というタイトル&写真付で載ったりしたんですが、その時に添えた詩が室生犀星の詩の中で一番好きなやつでした。ていうか、その好きな詩を絵にしたんですわ。超懐かし、ほんのり恥ずかしい(あははは)。アオハルなんですよ。
ということで、
もちろん聖地巡礼!
犀星生誕地です。こちらには室生犀星記念館もあります!
金沢訪問中ずっと入れ替え閉館スケジュールでした!!
チーーーーンヽ(;゚;Д;゚;; )
何十年も読んでなかったから、バチが当たったか、、。
でも、暗唱できるけどねぇ(覚えてるもんですねぇ)
自分の青春は ガラスのなかにゐた
自分は目をあげて
悲しさうな青春を眺めてゐた
(犀星へのオマージュ by jube)
ま、閉まっているものはどうしようもないので、
またもや犀川を渡って長町へ向かう
大野庄用水
犀川から取水されている多目的用水。
玄関からいきなり橋
なんとなく、毎日毎回禊しているような気になったりするんだろうか。
長町武家屋敷は冬の薦掛けが施されていて、冬っぽいが
暖冬と、この日は暑くて暑くて薦がまた暑苦しくて(笑)。
このあたりは平士とよばれる中級武士の旧屋敷が立ち並ぶ地区で、木羽板葺き屋根付土塀、武士窓のある長屋門などが保存されている。今でも普通に住居として使用されているらしい。たしかに生活感が感じられた。
そして、私はなんとなく凹んだまま、通り過ぎるのだった。
バス停に向かう途中に古書店発見。
古本オヨヨ書店
つい入ってしまい、背表紙を眺めてしまう。
幸運にも抗えないほど欲しい本がなかったので、本の匂いを嗅ぎまくって出てきた。
しおりと石川古書店マップをもらった。
今回は古書店巡りできないが、これは魅力的ですよ。
さて、犀星記念館は残念でしたが、
もう一人、私がものすんごく好きな作家がこちら金沢出身なのですよ、
しかもここ数年、再ブーム到来で読みまくっている作家さんです。
もちろんご当地作家なので記念館ございますですよ、行くですよ!
つづく
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犀川の岸辺 室生犀星
茫とした
ひろい磧は赤く染まつて
夜ごとに荒い霜を思はせるやうになつた
私はいくとせぶりかで
また故郷に帰り来て
父や母やとねおきしてゐた
休息は早やすつかり私をつつんでゐた
私は以前にもまして犀川の岸辺を
川上のもやの立つたあたりを眺めては
遠い明らかな美しい山なみに対して
自分が故郷にあること
又自分が此処を出て行つては
つらいことばかりある世界だと考へて
思ひ沈んで歩いてゐた
何といふ善良な景色であらう
何といふ親密な言葉をもつて
温良な内容を開いてくれる景色だらう
私は流れに立つたり
土手の草場に座つたり
その一本の草の穂を抜いだりしてゐた
私の心はまるで新鮮な
浄らかな力にみちて来て
みるみる故郷の滋味に帰つてゐた
私は医王山や戸室や
又は大日や富士潟が岳やのの
その峯の上にある空気まで
自分の肺にとれ入れるやうな
深い永い呼吸を試みてゐた
そして家にある楽しい父母のところに
子供のやうに あたたかな炉を求めて
快活な美しい心になつて帰つて行くのであつた
大野庄用水と長町武家屋敷

情緒ある優しい街

Samurai Museum

金沢市老舗記念館

オヨヨ

浜松の痛車
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